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過去問演習

CFP®資格審査試験 2023年度第1回
リスクと保険
問題19

生命保険金の非課税金額と相続人ごとの課税額

〈典型問題〉死亡保険金の非課税金額と相続人ごとの課税額

本問は、法定相続人の人数をもとに死亡保険金の非課税金額を求め、特定の相続人に適用される非課税額と課税対象額を算出する問題である。

算出手順表

死亡保険金の非課税金額と相続人ごとの課税額の算出
長女 長男 養子(長女の子) 養子(長男の子)
相続人
税法上の法定相続人
としてのカウント
1人 1人 1人 1人
死亡保険金の
非課税限度額
4人 × 500万円 = 2,000万円
死亡保険金の受取額 ① 2,000万円 ② 2,000万円 ③ 2,800万円
⑦ 200万円
④ 500万円 ⑤ 500万円
相続人の受取額
の合計
8,000万円
受取額の按分割合 20/80 20/80 30/80 5/80 5/80
非課税額 500万円 500万円 750万円 125万円 125万円
課税対象額 1,500万円 1,500万円 2,250万円 375万円 375万円

妻の課税対象額の合計 1,500万円

解説

〔1〕法定相続人と死亡保険金受取人の確認

親族関係図より、法定相続人は妻、長女、長男、普通養子(長女の子)、普通養子(長男の子)である。
法定相続人のうち、相続を放棄する者はいない。

〔2〕死亡保険金の非課税限度額の計算

相続人のうち、妻、長女、長男は、税法上それぞれ1人の法定相続人としてカウントされる。
2人の普通養子は、被相続人に実子がいる場合であるため、税法上は1人の法定相続人としてカウントされる。
以上より、税法上の法定相続人は 4人 である。

死亡保険金の非課税金額は法定相続人1人につき500万円であるから、4人 × 500万円 = 2,000万円 となる。

〔3〕死亡保険金の受取額の計算

生命保険契約①の死亡保険金は、妻が受取人となる。

生命保険契約②の死亡保険金は、長女が受取人となる。

生命保険契約③の死亡保険金は、長男が受取人となる。

生命保険契約④の死亡保険金は、普通養子(長女の子)が受取人となる。

生命保険契約⑤の死亡保険金は、普通養子(長男の子)が受取人となる。

生命保険契約⑦の死亡保険金は、長男が受取人となる。

以上より、各人の死亡保険金受取額は、次のとおりとなる。

  • 2,000万円
  • 長女 2,000万円
  • 長男 2,800万円 + 200万円 = 3,000万円
  • 普通養子(長女の子) 500万円
  • 普通養子(長男の子) 500万円

生命保険契約⑥の死亡保険金は相続財産ではなく、長男の一時所得として所得税の課税対象となる。

〔4〕非課税額の按分

相続人の受取額の合計は、 2,000万円 + 2,000万円 + 3,000万円 + 500万円 + 500万円 = 8,000万円 である。

合計額に対する各人の受取額の割合は、次のとおりとなる。

  • 80分の20
  • 長女 80分の20
  • 長男 80分の30
  • 普通養子(長女の子) 80分の5
  • 普通養子(長男の子) 80分の5

この割合にしたがって、各人に適用される死亡保険金の非課税額を按分する。

  • 2,000万円 × (20/80) = 500万円
  • 長女 2,000万円 × (20/80) = 500万円
  • 長男 2,000万円 × (30/80) = 750万円
  • 普通養子(長女の子) 2,000万円 × (5/80) = 125万円
  • 普通養子(長男の子) 2,000万円 × (5/80) = 125万円

〔5〕死亡保険金の課税対象額の計算

各人の受取額から非課税額を差し引いて、課税対象額を計算する。

  • 2,000万円 - 500万円 = 1,500万円 … (1)
  • 長女 2,000万円 - 500万円 = 1,500万円
  • 長男 3,000万円 - 750万円 = 2,250万円
  • 普通養子(長女の子) 500万円 - 125万円 = 375万円
  • 普通養子(長男の子) 500万円 - 125万円 = 375万円

〔6〕課税対象額の合計

したがって、妻の相続税の課税対象額は、 (1) = 1,500万円 となる。

正解 3