独学サポート

過去問演習

神奈川県公立高校学力検査 2025年度
【追検査】数学
問3

(25点)

(ア) (ⅰ)a 空欄の直前に「②、③より」とあるのに注目する。
②では ∠AEC = ∠OEF が示され、③では ∠OEF = ∠GDFが示されている。
これらを合わせて考えることにより、∠AEC = ∠GDF が示されることになる。
1 2点
(ⅰ)b 空欄の直前の「①、④より」に着目する。
①では ∠ACE = ∠GFD が示され、④では ∠AEC = ∠GDF が示されている。
これらにより、△ACE と △GFD において「2組の角がそれぞれ等しい」ことが示されたことになる。
4 2点
(ⅱ) 【∠BCD = 68°の利用】
 半円の弧に対する円周角であるから ∠ACB = 90°。
 ∠BCD = 68°より、∠ACD = 90° - 68° = 22°。
(ⅰ)の結果より ∠GFD = 22°。また、弧AD に対する円周角と中心角の関係より ∠AOD = 44°。
【BC = DC の利用】
 線分OC を引く。
 △ODC ≡ △OBC が成り立つ(3組の辺がそれぞれ等しい)ので、∠OCD = ∠OCB = (1/2)∠BCD = 34°。
 △ODC は OD = OC の二等辺三角形であるから、∠ODC = 34°。
【内角と外角の関係の利用】
 △OFD において、内角と外角の関係(三角形の外角は、それと隣り合わない二つの内角の和に等しい)より、∠FOD = 34° - 22° = 12°。
 ∠AOF = 44° + 12° = 56° より、∠FOB = 124°。よって ∠BOH = ∠FOH = (1/2)∠FOB = 62°。
 弧BH に対する円周角と中心角の関係より、∠HAB(∠IAO) = 31°。
 △IAO において、内角と外角の関係より、∠AID = 44° + 31° = 75°
7
5
5点
(イ) 【データの個数と四分位数】
 全部で20個のデータがある。10番目のデータと11番目のデータの平均が中央値となる。
 下位グループには10個のデータが含まれる。5番目と6番目のデータの平均が第1四分位数となる。
 上位グループには10個のデータが含まれる。15番目と16番目のデータの平均が第3四分位数となる。
【修正前のデータからわかること】
 箱ひげ図より、中央値が3.5である(整数値でない)ことがわかる。したがって、10番目と11番目のデータは、合計が 7 になるような2つの異なる値である。
 利用日数が4日の生徒が2人存在することがわかっている。利用日数4日は上位グループの中で最小の値であるから、この2人は11番目と12番目に相当する。また、下位グループの中で最大の値は3日であることがわかる。
 第1四分位数は3日であり、下位グループの最大の値と等しいことから、5番目から10番目までの値はすべて3日である。
 利用日数が2日の生徒が2人存在する。2日は最小値であるから、この2人は1番目と2番目である。結果として、3番目と4番目は3日である。
 第3四分位数は5日である。4日の生徒は11番目と12番目の2人だけであるから、13番目から16番目はすべて5日である。
 利用日数が7日の生徒は3人存在する。また、最大値が8日であるから、利用日数が8日の生徒が少なくとも1人は存在する。これが17番目から20番目に相当する。
 以上より、修正前のデータは次のとおりとなる。
 |2・2・3・3・3|3・3・3・3・3|4・4・5・5・5|5・7・7・7・8|
 AさんとBさんの利用日数はあわせて6日であるから、その組み合わせは、「2日と4日」または「3日と3日」のいずれかとなる。
【修正後のデータからわかること】
 平均値が修正前より0.1日大きくなっている。データの個数は20個だから、0.1 × 20 = 2 より、データの合計は2日だけ大きくなったことがわかる。すなわち、Aさんの修正とBさんの修正をあわせると利用日数は2日だけ増加する。
 修正前の日数と、あわせて2日増えるような修正の仕方との組み合わせをひとつずつ調べる。適切な組み合わせと言えるためには、次の条件を満たしていなければならない。
  利用日数が7日の生徒は3人で、修正前と変わらない。
  利用日数が4日の生徒は2人で、修正前と変わらない。
  利用日数が0日となる生徒は存在しない。
  AさんとBさんのデータはどちらも修正する必要があった。
問3(イ)の解説
 以上より、AさんとBさんの利用日数は修正前はともに3日で、一方は1日減らす修正をし、もう一方は3日増やす修正をしたことがわかる。(どちらがAさんでどちらがBさんかは分からない。)
 この結果、修正後のデータは次のとおりとなる。
 |2・2・2・3・3|3・3・3・3・4|4・5・5・5・5|6・7・7・7・8|
 最小値は 2日 である。
 最大値は 8日 である。
 中央値は 4日 である。
 第1四分位数は 3日 である。
 第3四分位数は 5.5日 である。
 これらの条件に合致する箱ひげ図は 5 である。
5 5点
(ウ) 【相似をみつける】
 △AFD と △DCB において、
 ∠BCD = 90°、また AE⊥BD より ∠DFA = 90°
 よって ∠DFA = ∠BCD …①
 AD ∥ BC より ∠ADB = ∠CBD (平行線の錯角)だから、
 ∠ADF = ∠DBC …②
 ①、②より、2組の角がそれぞれ等しいので、△AFD ∽ △DCB …③
【直角三角形の辺の長さ】
 AD = CD 、AD : BC = 1 : 2 より、DC : CB = 1 : 2 …④
 ③、④より、AF : FD = 1 : 2 、AF = 2 であるから FD = 4 。
 △AFD に三平方の定理を適用して、AD = 2√5 。したがって CD = 2√5 、BC = 4√5 となる。
 △DCB に三平方の定理を適用して、DB = 10 、よって FB = 6 。
 △ADF ∽ △EBF が成り立ち(2組の角がそれぞれ等しい)、相似比は DF : BF = 2 : 3 であるから、FE = 3 、EB = 3√5 。したがって EC = √5 。
【面積比と底辺の比を利用】
 △DCB の面積は、BC を底辺、DC を高さとみて、 (1/2) × 4√5 × 2√5 = 20 。
 △DCB の辺DBを底辺とみると、DF : FB = 2 : 3 より、△DCF = (2/5)△DCB = 8 。
 △DFE = (1/2) × 4 × 3 = 6 、△DCE = (1/2) × 2√5 × √5 = 5 。
 F から 線分DE に垂線を下ろして DE と交わる点を F´ とし、C から 線分DE に垂線を下ろして DE と交わる点を C´ とする。
 △DFE と △DCE について DE を共通の底辺とみると、高さの比は面積の比に等しいから、FF´ : CC´ = 6 : 5 。
 △FF´G ∽ △CC´G が成り立つ(2組の角がそれぞれ等しい)から、FG : CG = 6 : 5 。
 △DCF の 辺FC を底辺とみると、FG : GC = 6 : 5 より、△DFG = (6/11)△DCF = (6/11) × 8 = (48/11)〔cm2 となる。
4
8
1
1
6点
(エ) 修学旅行に参加する生徒の人数を x人 とする。
変更前の、扇子作りと人形作りを希望する人数の比は 2 : 1 であることから、扇子作りの人数は (2/3)x、人形作りの人数は(1/3)x となり、変更前の人数の差は (2/3)x - (1/3)x = (1/3)x と表せる。
変更後の、扇子作りと人形作りを希望する人数の比は 3 : 2 であることから、扇子作りの人数は (3/5)x、人形作りの人数は(2/5)x となり、変更後の人数の差は (3/5)x - (2/5)x = (1/5)x と表せる。
変更前と変更後で人数の差は34人分小さくなったので、 (1/3)x = (1/5)x + 34 が成り立つ。
これを解いて、x = 255 。したがって、修学旅行に参加する生徒の人数は 255人 である。
6 5点

最終編集: 2025-05-01