(1) | 【考え方】 条件[1]より、△PQR の 辺PQ と 辺PR は、点P から 円O に対して引いた2本の接線と重なる。2本の接線のうち、円の下側を通るほうの接点を B 、上側を通るほうの接点を C とする。条件[3]より、直線PB 上に 点Q が、直線PC 上に 点R が存在する。 また、△POB ≡ △POC となる(直角三角形の斜辺と他の1辺が等しい)から、直線PO は ∠BPC の二等分線となる。 条件[2]より、△PQR は PQ = PR の二等辺三角形であるから、二等辺三角形の性質(頂角の二等分線は底辺を垂直に二等分する)より、直線PO は 線分QR を垂直に二等分線する。 条件[1]より、直線QR は 円O の接線である。このときの接点を D とすると、円と接線の関係(円の接線は接点を通る半径と垂直に交わる)より、直線QR ⊥ 直線OD となる。 以上より、直線PO と 直線QR の交点は 点D と一致する。点D を通る接線が 直線PB と交わる点が Q 、直線PC と交わる点が R となる。 【作図の手順】 半円の弧に対する円周角は90°になることを利用して 点C と 点D を作図する。線分PO の中点を作図により求め、 線分PO を直径とする円を作図する。その円と 円O との2つの交点が 点B 、 点C となる。 次に、直線PO と 円O との交点のうち、右側にあるほうを 点D とする。点D を通る 直線PO の垂線を作図し、その直線が 直線PB と交わる点を Q 、 直線PC と交わる点を R とする。 |
||
---|---|---|---|
![]() |
5点 | ||
(2) | 四角形DEFA が平行四辺形であることを示し、平行四辺形の性質(対角線がそれぞれの中点で交わる)を利用して証明する。 △CBDにおいて、中点連結定理が成り立っていることに注目する。すなわち、DB = 2FE 、DB∥FE である。FE と AD は、どちらも DB の2分の1の長さとなるので、等しい。また、 FE∥AD である。 ここから、平行四辺形となるための条件「1組の対辺が平行で等しい」を導く。 |
||
(証明)(例) △BCDにおいて、中点連結定理より、 EF∥BD … ① EF = (1/2)BD … ② 仮定から、DA = (1/2)BD … ③ ①から、EF∥DA … ④ ②、③から、EF = DA … ⑤ ④、⑤から、1組の向かい合う辺が平行でその長さが等しいので、四角形DEFAは平行四辺形である。 したがって、DFとAEは平行四辺形DEFAの対角線となるので、それぞれの中点で交わる。 |
7点 |
最終編集: 2025-04-11