問1 | 傍線部「かかる事」を含む文は、「このような事では、年貢のお許しをくださることは思いもよらない。」という意味である。 百姓たちが、一休に頼んで近衛殿への訴状を書いてもらおうとしたところ、一休は歌を一首詠んで「これを近衛殿へ捧げよ」と渡しただけであった。 「このような事」とは、近衛殿に一休の歌を捧げる ことを指している。 |
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(例) 近衛殿に一休の歌をささげる | 3点 | ||
問2 | 傍線部「おのおの」は「それぞれ」という意味である。 直前の「帰り給へば」までが一休の動作であり、ここから主語は「百姓共」に変わっているが、省略されて書かれていない。一休が歌だけを残して帰ってしまったので、百姓たちは集まって相談したのである。 |
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ア | 3点 | ||
問3 | 「けう」は現代仮名遣いでは「きょう」に変わる。また単語の初めにこない「は・ひ・ふ・へ・ほ」は「わ・い・う・え・お」に変える。 よって、「けうじたまひて」は現代仮名遣いでは「きょうじたまいて」となる。 |
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きょうじたまいて | 3点 | ||
問4 | 『月』と『むら雲』、『花』と『風』が組み合わせになっている、というAさんの指摘に注目する。 美しい月が出ても雲で隠れては台なしであり、美しい花が咲いても風で散ってしまえば台なしである。それと同じように、近衛殿がすぐれた領主でも、家老の左近が農民を苦しめるので政治が台なしである、ということを一休の歌はたとえにして伝えようとしているのである。 よって、「エ 農民たちを苦しめる左近の存在が妨げになっている」が適切である。 |
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エ | 3点 |