問1 | 炭酸水素ナトリウムの分解により、試験管の口のところに水が発生する。この水が加熱部分に流れると、急激な温度変化により試験管が破損するおそれがあるため、試験管の口を少し下げておく。 | ||
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(例) 生じた水が加熱部分に流れて、試験管が割れないようにするため。 | 4点 | ||
問2 | 実験の[2]ではかりとった炭酸水素ナトリウムの質量は2.00g、実験の[6]で残っていた試料の質量は1.26gである。 質量保存の法則より、失われた質量は 2.00 - 1.26 = 0.74g。 したがって、失われた質量の割合は、 0.74 ÷ 2.00 × 100 = 37%。 |
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37 % | 4点 | ||
問3 | 問2より、炭酸水素ナトリウムが完全に分解すると質量の37%が失われるため、実験後の質量はもとの63%になる。 【正しく得られなかった生徒】 Aさん… 3.00 × 0.63 = 1.89g であり、Aさんの結果(1.89g)は正しく得られている。 Bさん… 2.06 × 0.63 = 1.2978g であり、Bさんの結果(1.30g)は正しく得られている。 Cさん… 1.90 × 0.63 = 1.1970g であり、Cさんの結果(1.26g)は正しく得られていない(多く残りすぎている)。 【正しく得られなかった理由】 ア(誤)ゼロ点調整をした後に薬包紙を置くと、実験前の質量に薬包紙の質量が含まれてしまい、実際の試料の質量はてんびんではかった値よりも小さい。したがって実験後の質量は計算で求めた値よりも小さくなるはずである。これはCさんの結果にはあてはまらない。 イ(誤)炭酸水素ナトリウムを多く入れすぎても、実験前と実験後の質量の比が保たれているなら結果は正しく得られている。Aさんの結果には問題はない。 ウ(正)水を完全に蒸発しきれないと、実験後の試料を試験管からとり出すときに水と反応してしまい、計算で求めた値よりも大きくなるはずである。これはCさんの結果が正しく得られなかったことに一致する。 エ(誤)試料をとり出さずに試験管ごと質量をはかったうえで、先にはかっておいた試験管の質量を引けば、実験後の試料の質量は正しく求められる。Bさんの結果には問題はない。 したがって、結果が正しく得られなかったのはCさんであり、その理由はウである。 |
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結果 C さんの結果 理由 ウ |
4点 | ||
問4 | 炭酸ナトリウムは、水と二酸化炭素と化合して炭酸水素ナトリウムに変化する。これは場面1の実験で起こったのと逆の反応である。 炭酸ナトリウム … Na2CO3、水 … H2O、二酸化炭素 … CO2、炭酸水素ナトリウム … NaHCO3 「炭酸ナトリウム + 水 + 二酸化炭素 → 炭酸水素ナトリウム」である。係数に注意して化学反応式を作る。 |
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Na2CO3 + H2O + CO2 → 2NaHCO3 | 4点 | ||
問5 | 表2より、炭酸水素ナトリウムは炭酸ナトリウムより水に溶けにくい。また炭酸ナトリウムは炭酸水素ナトリウムに比べてフェノールフタレインの色の変化が大きく、アルカリ性がより強い。 M … セスキ炭酸ソーダは炭酸ナトリウムを含んでいるため、重曹よりもアルカリ性が強い(pHがより大きい)。 N … 重曹は炭酸水素ナトリウムだから、セスキ炭酸ソーダより水に溶けにくい。 以上より、M … より大きい、N … 溶けにくく となる。 |
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ア | 3点 |