問1 | (1) | Aの時期は開国・幕末期にあたる。欧米との貿易が始まり、日本の経済は大きな影響を受けた。 ア(誤)毛織物は綿織物とならんで、幕末・開国期の代表的な輸入品だった。 イ(誤)日本は産業革命前であり、鉄砲などの武器も輸入に頼っていた。 ウ(誤)鉄鋼の生産が本格的に始まるのは日清戦争後に八幡製鉄所が造られてからである。 エ(正)日本の主な輸出品は生糸であり、総額の約8割にも達していた。 |
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エ | 3点 | |||
(2) | 資料2では、1865年ごろから物価が急激に上がっていることが読み取れる。資料1の浮世絵は、物価の上昇により人々の生活が苦しくなった状況を、凧が上がったことになぞらえて表したものと考えられる。 | |||
(例)物価が上昇して、人々の生活は苦しくなった | 5点 | |||
問2 | Bの時期は明治時代にあたる。江戸幕府が幕末に結んだ不平等条約を平等な条約に改正することが、政府の重要な課題であった。 X… ノルマントン号事件 1886年にイギリス船ノルマントン号が沈没して日本人乗客全員が死亡した事件で、領事裁判権によってイギリス領事による裁判がおこなわれ、イギリス人船長に不当に軽い責任しか認められなかったため、国民の間に領事裁判権の撤廃を求める声が高まった。 Y… 日英通商航海条約 外務大臣の陸奥宗光はイギリスと条約改正の交渉をすすめ、1894年に日英通商航海条約を結んだ。これにより領事裁判権は撤廃され、日本の関税自主権が一部回復した。 以上より、正しい組み合わせは X-ノルマントン号、Y-日英通商航海 となる。 ポーツマス条約は、日露戦争の講和条約として日本とロシアの間に結ばれた(1905年)。 日比谷焼き打ち事件は、ポーツマス条約の内容に不満を抱いた国民が東京の日比谷公園で暴動を起こした事件(1905年)。 |
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ウ | 3点 | |||
問3 | Cの時期は大正時代から昭和時代の初期にあたる。第一次大戦後には、大正デモクラシーと呼ばれる民主主義的な風潮が広まっていった。 ア(正)原敬は1920年に総理大臣となり、選挙権を持つのに必要な納税額を引き下げたが、普通選挙は認めなかった。 イ(誤)自由民権運動は、明治時代の初期に、藩閥政治を批判して国会の開設を求めた運動である。 ウ(誤)テレビ放送が始まったのは第二次大戦後の1953年である。 エ(誤)貿易摩擦は、日本の貿易黒字の拡大がアメリカなどに問題視され、市場の開放を求められたことで、1970年代以降の出来事である。 |
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ア | 3点 | |||
問4 | Dの時期は、高度成長が終わった昭和時代末期から平成時代の初期にあたる。 長い冷戦による軍事費の負担に苦しんだアメリカとソ連は、関係改善や民主化に取り組み、1989年には米ソ首脳が地中海のマルタ島で会談して、冷戦の終結を宣言した。 |
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マルタ | 3点 |