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過去問演習

大学入学共通テスト 2022年度 本試験
化学基礎
第1問

問1 (誤)Hは1個、Oは8個の電子をもつ。電子を1個失って1価の陽イオンになるから、電子の数は1 × 3 + 8 - 1 = 10個
(正)H2Oのもつ2組の非共有電子対のうちの1組が、配位結合でH+と結びついているので、非共有電子対は1組残っている。
(正)配位結合も共有結合であり、いちど形成された後は他の共有結合と区別できない。
(正)Oを頂点とする三角錐形の構造をとる。
1 3点
問2 2He、10Ne、18Arはいずれも18族に属する希ガスである。
(正)
(正)Heは第1周期、Neは第2周期、Arは第3周期の元素であり、それぞれK殻、L殻、M殻まで電子が入っている。原子半径はHe < Ne < Arである。
(誤)同族元素では一般に原子番号が大きいほどイオンになりやすい(イオン化エネルギーが小さい)。イオン化エネルギーはHe > Ne > Arの順である。
(正)
2 3点
問3 (正)求め方は 78.9 × 0.51 + 80.9 × 0.49 となる。
(誤)最外殻電子の数が等しいので、反応のしかたは似ている
(正)中性子の数は(質量数 - 原子番号)で求められる。Brの原子番号は35であるから、79Brでは44個、81Brでは46個で、異なる。
(正)79Brと81Brの存在比がほぼ 1 : 1 であるから、それぞれの組み合わせは 1 : 2 : 1 の割合で生じる。
3 3点
問4 (正)問題文のとおり。
(誤)セッケンの水溶液は塩基性である。
4 3点
問5 反応においてH+を与えるのが酸H+を受け取るのが塩基である。
… CO32-はH+を受け取ってHCO3-になる(塩基としてはたらいている)。
… H2OはH+を与えてOH-になる(としてはたらいている)。
… HSO4-はH+を与えてSO42-になる(としてはたらいている)。
… H2OはH+を受け取ってH3O+になる(塩基としてはたらいている)。
よって、酸としてはたらいているものはイ、ウである。
5 3点
問6 【溶質の質量】
 硝酸の水溶液Aと酢酸の水溶液Bは、溶液の体積(1.0L)、溶液の密度(1.0g/cm3)、質量パーセント濃度(0.10%)がいずれも等しいことから、溶質の質量も等しい。
 1.0L × 1.0g/cm3 × 0.0010 = 1.0g
【溶質の物質量】 質量 ÷ mol質量
 硝酸(分子量 63) 1.0g × 1mol/63g = ( 1/63 ) mol
 酢酸(分子量 60) 1.0g × 1mol/60g = ( 1/60 ) mol
【電離している酸の物質量】 溶質の物質量 × 電離度
 硝酸(電離度 1.0) ( 1/63 ) mol × 1.0 = ( 1/63 ) mol
 酢酸(電離度 0.032) ( 1/60 ) mol × 0.032 = ( 0.032/60 ) mol
 よって、水溶液A > 水溶液Bである。
【中和に必要なNaOH水溶液の体積】 酸の価数 × 溶質の物質量
 中和にはどちらも同じ濃度のNaOH水溶液を使っているので、水素イオンの物質量で比較しても同じである。
 硝酸(1価) 1価 × ( 1/63 ) mol = ( 1/63 ) mol
 酢酸(1価) 1価 × ( 1/60 ) mol = ( 1/60 ) mol
 よって、水溶液A < 水溶液Bである。
6 3点
問7 水酸化ナトリウム(1価の塩基)と希硫酸(2価の酸)との中和滴定である。
水酸化ナトリウムの濃度をC〔mol/L〕とすると、 1価 × C〔mol/L〕 × 8.00mL = 2価 × 0.0500mol/L × 10.0mL
これを解いて、C = 0.125mol/L
7 3点
問8 (正)酸化防止のため。表面の亜鉛が先に酸化し、酸化被膜ができて鉄の酸化を防ぐ。
(誤)消毒のため。
(誤)防湿のため。
(誤)生地をふくらませるため。
8 3点
問9 反応式より、1molのFe2O3から2molのFeが得られる。
Fe2O3の式量は 160、Feの原子量は 56。
鉄鉱石 1000kg × 0.48 = 480kg …含有されるFe2O3の質量
Fe2O3 480kg × 1mol/160g = 3000mol …Fe2O3の物質量
Fe2O3 3000mol × 2/1 = 6000mol …Feの物質量
Fe 6000mol × 56g/mol = 336kg …Feの質量
9 3点
問10 反応式より、AがBに2個の電子を与え、BがAから2個の電子を受け取っている。
Aの半反応式A → A2+ + 2e- … 電子を与える = 酸化される = 負極になる
Bの半反応式B2+ + 2e- → B … 電子を受け取る = 還元される = 正極になる
(正)金属Aの板は電子を与えており、負極である。
(誤)半反応式の係数比( A : e- = 1 : 2 )より、2molの金属Aが反応するときには4molの電子が流れる
(正)金属Bは電子を受け取って還元されている。
(正)金属Aの板は水溶液中に溶け出して電子を手放す。
10 3点