問1 | ブルーバードとメロディ:本物のヒーロー 第1段落 ブルーバードと呼ばれるヒーローの自己紹介。以前は名前だけのヒーローだったが、今はその名にふさわしい。その物語を語るための前置き。 第2段落 かつて六人組のスーパーヒーローのグループ「チーム・ヒーロー」の一員だったが、実際はたわいもないテレビショーの主役を演じていただけだった。 ◆ ◆ ◆ 第3段落 人助けをするリアリティーショーに出演した経験。少女とはぐれた迷子のネコを探すため下水に入っていく筋書きだが、実際は撮影クルーがネコとともに待機している。 第4段落 前段落の場面の続き。思いがけず、クルーが猫を見失ってしまった。 第5段落 前段落の場面の続き。別のメンバーであるメロディが現れ、ネコの鳴きまねをすると、迷子のネコが現れる。 第6段落 前段落の場面の続き。ネコを救出して見物人に喝采されても、心中では虚しさを自覚している。メロディからのメッセージ。 ◆ ◆ ◆ 第7段落 ヒーローの生い立ち。公園管理者の両親のもとで育った少年は、12歳になったとき、空を飛ぶ超能力があることに気づいた。両親は、同じように超能力をもった姉がいたことを彼に明かす。姉は特殊な機関に送られたが、彼を同じようにはしないと両親は語る。 第8段落 少年は公園管理者として活躍して名声を得る。「チーム・ヒーロー」の一員に採用された少年はブルーバードと呼ばれるようになる。 ◆ ◆ ◆ 第9段落 ネコ救出の一件が終わって家に帰ったヒーローは、メロディがチームを去ることを知る。そして、本物のヒーローとして家業を立ち上げようと誘う誰かからの伝言が、机の上に残されていた。 第10段落 ヒーローは伝言を読んでメロディの正体を知る。それ以来、メロディとブルーバードは本物のヒーローとして両親の誇りとなってきた。 物語は、途中に回想を挟み込んで時間が前後している。各段落を起こった順に整理すると、7 → 8 → 2 → 3 → 4 → 5 → 6 → 9 → 10 → 1 となる。 ①「彼は再びヒーローだ。」 第10段落、第1段落に相当する。 ②「彼は役者だ。」 第2~6段落に相当する。 ③「彼はプロの作家だ。」 主人公はプロの作家になったことはない。 ④「彼は一流の公園管理者だ。」 第8段落に相当する。 ⑤「彼は普通の少年だ。」 第7段落に相当する。 よって、起こった順に並べ替えると、⑤ → ④ → ② → ①となる。 |
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24 ⑤ 25 ④ 26 ② 27 ① 全答 |
3点 | ||
問2 | メロディがもつ超能力として物語中で触れられているものの組み合わせを選ぶ。 A(誤)「非常に高い高度を飛ぶ」 そのような記述は物語中にない。空を飛べるのはブルーバードである。 B(正)「音を完璧に真似する」 メロディはどんな音でも再現できると書かれており、ネコの鳴きまねをしている(5段落5文)。 C(正)「動物と人々の心を読む」 メロディは姿を消したネコの気持ちを読み取っている(5段落4文)。また、ブルーバードの心に語りかけた時にもその心中を読み取っていたと推測できる(6段落3文)。 D(誤)「きわめて長い距離を見通せる」 そのような記述は物語中にない。 E(正)「テレパシーを使って人々に話しかける」 ネコを助けた後の場面で、ブルーバードの頭の中にメロディのメッセージが直接届いている(6段落3-4文)。 F(正)「瞬時にさまざまな場所へ移動できる」 どこからともなく現れており、地球上のどんな場所にも1秒とかからずテレポートできると書かれている(5段落1文、3文)。また、自宅に戻ったブルーバードが消える間際を目撃した人影も、メロディと思われる(9段落5文)。 以上より、正しい組み合わせはB、C、E、Fとなる。 |
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28 ④ | 3点 | ||
問3 | 「あなたには、そんなことが起こらないようにする」という母親の発言(7段落9文)の趣旨を説明する。 母はその直前に、超能力を発揮して特殊な機関へ送られた姉について「彼女を決して行かせるべきではなかったと今では思っている」と反省している。したがって、「そんなこと」とは、「少年を姉と同様に特殊な機関へ送ること」を指していると考えられる。 ①(誤)「あなたの能力を制御する」 ②(誤)「あなたをスーパーヒーローとして雇う」 ③(正)「あなたを私たちの手元に留めておく」 ④(誤)「あなたが犯罪を犯さないようにする」 |
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29 ③ | 3点 | ||
問4 | 作者のHarryに対する意見として、物語に書き加えたほうがよい細部を指摘する。「触れられていないし示唆されてもいないから」という条件に合うものを選択する。 ①(誤)「ブルーバードの子ども時代の経験」 第7段落に書かれている。 ②(誤)「リアリティーショーに対するブルーバードの見解」 第2段落第3文で、「たわいもないテレビショー」と否定的な見方を述べている。 ③(正)「メロディがどのように超能力を身につけたか」 物語中で触れられていない。 ④(正)「メロディがチーム・ヒーローに参加した理由」 物語中で触れられていない。 ⑤(誤)「ブルーバードとメロディの関係」 物語全体、特に第9段落と第10段落から、メロディがブルーバードの姉であることは容易に推測できる。 よって、書き加えたほうがよいものは③と④である。 |
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30-31 ③ ④ 順不同 全答 |
3点 |