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過去問演習

CFP®資格審査試験 2024年度第1回
不動産運用設計
問題13

取引事例比較法の適用における時点修正率と標準化補正率の計算

〈典型問題〉取引事例比較法による更地価格の計算

本問は、土地について、取引事例比較法を用い、時点修正率と標準化補正率を計算する問題である。
本問の答を正しく求められていることが、次問(問題14)に解答するための前提となる。

算出手順表

更地価格の算出(取引事例比較法)
算定式の各項の算出 算定式の各項の値
時点修正 年変動率 +4.8/年
月変動率 +0.4/月
経過月数 4か月
101.6/100
X = 101.6
標準化補正 接道方位に係る評点 +2
接道方位の補正率 1.02
想定整形地の面積 200m2
取引事例の面積 160m2
かげ地割合 20%
不整形地補正率 0.94
補正率の相乗 0.9588
100/95.9
Y = 95.9

解説

〈設例〉から必要な情報を読み取りつつ、示された算定式のX、Yに入る値を求める。

〔1〕時点修正(Xの算出)

近傍類似の基準地において、2023年の標準価格は420千円/m2、2024年の標準価格は440千円/m2である(設例からの読み取り)。
両者の比から年変動率を求め、年変動率を12か月で割って月変動率を求める。
 年変動率は、440 ÷ 420 - 1 = 0.048 より、+4.8%/年
 月変動率は、0.048 ÷ 12 = 0.004 より、+0.4%/月

取引事例の取引時点は2024年2月1日、甲土地の評価時点は2024年6月1日である(設例からの読み取り)から、評価時点までの経過月数は4か月となる。
(月変動率)×(経過月数)により、評価時点までの変動率を求める。
 0.004 × 4 = 0.016より、+1.6%

 1 + 0.016 = 1.016 より、時点修正率(X)は 101.6 である。

〔2〕標準化補正(Yの算出)

取引事例(不整形地)については、接道方位の補正と形状による補正を行う。

接道方位は東であり、評点は +2 である(設例からの読み取り)。所定の算定式により接道方位の補正率を求める。
 ( 100 + 2 ) ÷ 100 = 1.02

想定整形地の面積は200m2、取引事例の面積は160m2である(設例からの読み取り)。所定の算定式により、かげ地割合を求める。
 ( 200m2 - 160m2) ÷ 200m2 = 0.2 = 20%
かげ地割合は「20%以上」に該当し、不整形地補正率は 0.94 となる。

接道方位の補正率と不整形地補正率を相乗して、標準化補正率を求める。
 1.02 × 0.94 = 0.9588
計算結果の小数第4位を四捨五入して 0.959 となるから、標準化補正率(Y)は 95.9 である。

正解 3