CFP®資格審査試験 2025年度第1回
金融資産運用設計
問題25

〔1〕時系列の確認

設問の〈表1〉〈表2〉〈表3〉から、当初購入・追加購入・収益分配金の受け取りを、起こった順に整理する。

• 2023年8月25日 100万口を基準価額12,000円で購入
• 2024年2月20日 収益分配金600円の受け取り
• 2024年7月10日 300万口を基準価額9,900円で購入
• 2025年2月20日 収益分配金500円の受け取り

この順に従って、保有口数、受け取った分配金、個別元本の変遷をたどっていく。

〔2〕2023年8月25日の購入

基準価額12,000円で100万口を購入する（購入額1,200,000円、手数料13,200円）。個別元本は当初の基準価額と同じで12,000円となる。

〔3〕2024年2月20日の収益分配金の受け取り

分配金落ち後の基準価額は11,500円であり従前の個別元本（12,000円）を500円下回るので、収益分配金のうち500円は特別分配金となり、100円が普通分配金となる。
普通分配金は 100円 × 100万口 = 10,000円。 …(1)
特別分配金は 500円 × 100万口 = 50,000円。
個別元本は、特別分配金として受け取った500円の分だけ減少し、12,000円 - 500円 = 11,500円となる。

〔4〕2024年7月10日の購入

基準価額9,900円で300万口を追加購入し（購入額2,970,000円、手数料32,670円）、保有口数の合計は400万口となる。

購入後の個別元本を加重平均により求める。
従前（100万口）の個別元本は 11,500円、今回（300万口）の基準価額は 9,900円であるから、加重平均は、( 11,500 × 100 + 9,900 × 300) ÷ 400 = 10,300円。

〔5〕2025年2月20日の収益分配金の受け取り

分配金落ち後の基準価額は10,100円であり従前の個別元本（10,300円）を200円下回るので、収益分配金のうち200円は特別分配金となり、300円が普通分配金となる。
普通分配金は 300円 × 400万口 = 120,000円。 …(2)
特別分配金は 200円 × 400万口 = 80,000円。
個別元本は、特別分配金として受け取った200円の分だけ減少し、10,300円 - 200円 = 10,100円となる。

〔6〕普通分配金の合計額

以上より、普通分配金の合計額は、(1) + (2) = 130,000円。

正解　4